デッドライジング2初めて物語第一回

俺はチャック、チャック・グリーン。

マイネームイズチャック・グリーン。

 

今夜もフォーチュンシティの大舞台でバイクのハンドルの両側に取り付けられた刃物でクソッタレのゾンビ共を何匹ぶっ殺せるかっていうゲームに参加しているんだぜ。

 

ここじゃ俺はヒーローなんだ。

誰かの家族や友人の命を奪ったゾンビ共をぶっ殺しまくってるからな、憎きゾンビをぶっ飛ばしてもらえて観客はハッピー、大金が転がり込んで俺もハッピー、みんなハッピー。

 

アリーナを一歩出たら俺は大量殺人鬼。

ゾンビになっちまった誰かの家族や友人をぶっころしまくってるからな。

それもこれも、ゾンビになりかけの娘にゾンブレックスと言う薬を投与して、人間として生きて欲しいからなんだ。

妻は死んだ、ゾンビになっちまった。

俺にはもう、娘のケイティーしか残されていないんだぜ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

デェェッド、ライジィィン、トゥー。

 

 

 

 

 

 

 

 

↑それっぽい感じで音読してくれたかい?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ハハッ

イかれてるぜアンタ。

 

 

 

 

俺はぶっちぎり優勝を果たした。

賞金もたんまりゲット。

主催者のケイティー、いや、TKか、どうにもややこしい名前をしてやがる。

主催者のTKには足を向けて寝られないぜ。

 

さあ、この金でゾンブレックスをしこたま手に入れてケイティーに1日一回朝の7時から8時の間に投与しちゃうぞ〜!

待っててね、ケイティーちゅわ〜ん!

 

エレベーターのボタンを押すまではこんなことを考えてたんだよ、俺は。

 

何だよ今の大爆発は!

何で今!

俺の目の前で!

ゾンビが人間を襲ってるんだよ!

ファアアイゾンビピーポー!

 

いや、違うな、ゾンビは人じゃない。

 

アイツはもう助からないだろう。

檻の中のアイツらも無理だな。

こんな時なのに不思議と冷静な自分がいた。

これはきっとアレだな、神様から俺へのステキな贈り物だ。

感謝します神様、だから、だからどうか俺とケイティーの命だけは助けてください。

じゃないお祈りしてる場合じゃない。

神に祈るより走った方が早い。

 

ケイティー!

ケイティー!!

いたぞケイティーヤッホー!

 

ああー、良かった無事で良かった!

いや無事ではないけどね、ゾンビに噛まれてるからゾンブレックス投与しないとゾンビになっちまうけどね!

 

生存者とともにシェルターに逃げ込んだんだが、俺とケイティーを助けてくれた男の話だと救助が来るのは72時間後らしい。

女の支度は時間がかかるからな、と皮肉の1つでも言ってやろうかと思ったが、この男に八つ当たりしても仕方がないのでケイティーを眺めている事にした。

 

ケイティーはかわいい。

ケイティーは正義。

ケイティーの為なら何でもしてやれる。

ケイティーはかわいいなぁ。

ケイティーいっつもヘッドホンしてるなぁ。

パパの声聞こえてる?

PSPやってるケイティーもかわいい。

ケイティー何してるんだい?

ケイティー、それは何のゲームだい?

 

ケイティー

「メガメーン!」

 

ケイティー、それはロックマンだ。

メガマンだとしてもパパの前ではロックマンって言うんだ、いいね?

 

じゃあパパはちょっと薬局に行ってくる。

いい子にしててくれよ。

 

 

懐を見たらゾンブレックスが0だった。

こいつはマズイ。

賞金で買えたはずなのに!クソ!

薬局へ行こう。